人気ブログランキング | 話題のタグを見る

雖然知道但無法停止
by haruhico
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
最新のトラックバック
【物欲戦隊ルサンチマン】第8回 さらば「談話室 滝沢」
「ミリオネア」の放映日と手間の関係で書くのが遅くなってしまったが、3/26にgesotokuさん主催のさらば談話室滝沢オフに参加してきました。

池袋近辺をうろつくこと20余年、噂には聞いていたものの一度も入った事のないミステリーゾーン「談話室 滝沢」。一人で「談話室」に入るのも何だかなーということもある(苦笑)。最後のチャンスということで慌てて参加した。

待ち合わせは14:30にいけふくろう前。学生時代は遅刻の常習犯だったが、最近はだいたい10分前には着くようになった。今回も相手の人相風体が一切分からないので、どうなることやらと思ったが、事前に連絡先を教えてあったので、スンナリ合流できた。gesotokuさんはブログの印象からひょっとして私より年上?と思っていたのだが、杞憂であった。参加者は私とgesotokuさんとgesotokuさんのご友人の吉田さん。お友達同士の中に私が乱入したような形になり恐縮。

何となく「談話室 滝沢」は西口にあるような気がしていたので、何でいけふくろう前なのかなぁと思っていたのだが、所在地は信号を渡ってビックカメラの横。あれっ、こんなところにあったんだ。つい最近もこの前を通っているはずなのに全然気づかなかった。「何事にも先達はあらまほしきなり」である。


31日の閉店を前にして最後の土曜日であるから、多少の混雑は覚悟していたがもうすぐ3時になろうとしているのに人が溢れている。

外には閉店のお知らせが。

中の待合スペースには3組ほど先客がいた。パッと見渡すとやはり年配の客が多い。待っている間手持ち無沙汰なので写真を撮りまくる。


編集者が愛用したというだけあってカラーコピー機・FAX完備である。携帯電話やメールの時代になってこれらの機械の出番も随分減ったことだろう。閉店は時代の必然なのかもしれない。

3人でとりとめのない話をしている内に席が空いてボックスに通される。普通の喫茶店と違い、各席の仕切りが高く、ある程度のプライバシーが確保される作りだ。

メニューを見る。伝説の「ドリンクは全て1000円」はその通りだ。これだけ見るとビビるが、ケーキセットだと1300円だから、セットまで頼めばそれほど高いわけではない。

サンデー(500円)が美味しそうだったので、マロンサンデーとアイスティーのセットを頼む。gesotokuさんはストロングコーヒー、吉田さんはチョコレートケーキのセット。別に意図したわけではないが、3人3様でウェイトレスいじめのようなオーダー(笑)。ベテランといった風情のウエイトレスがメモも取らずに復唱して下がる。

注文を待ちながら先ほどの四方山話の続き。誰とはなしに伝票を見ながら裏に書かれた残る3店舗(新宿中央口・新宿別館・お茶の水駅前店)も今日制覇しようという冗談が出る。「それってBlogの記事としてはオイシイよね」と思うが、お2人共あまり乗り気ではなさそうなのでお流れに(笑)。キッカケは何だか思い出せないが、街中で会った芸能人の話になり、意外にも私が一番多かった。以前、接客業をしていたので、その関係で見かけた芸能人が大半なのだが。そうこうしている内に注文した品が届く。

レリッシュは普通(台糖)のもので、「滝沢」の名前が入っているのは砂糖だけだった。閉店したあとはどうなるのだろうか?マロンサンデーは普通の味。紅茶も違いを語れるほど詳しいわけでもない。ショバ代と思えば別に不当な値段ではない。

gesotokuさんが来る直前まで楽天の開幕戦を見ていたため、「ネーミングライツ(命名権)」の話になる。話している内に「東京ドーム」の命名権を十八禁な会社が取得すると、4大ドームコンサートやK-1やプロレスは困るよね~、というネタで盛り上がる。

ふと周囲に目をやると、すぐ横のコンパートメントで30代の女性と、及川光博似のホスト風の兄ちゃんが契約書を挟んで話をしている。嗚呼、閉店直前までその筋の人が重宝しているのね、と思う。

あっという間に時間が経ち、そろそろ席を立とうかということで会計を済ます。会計時に「謝恩券」が人数分渡される。

なるほど、これを使えば1杯800円だからなおさら普通の値段だ、と初めて知る。文言が如何にも閉店間際のものだけに、以前にはなかったものなのかもしれないが、一見の客である私にはよく分からない。

店を出たところで、gesotokuさんから、お腹空きました?と訊かれたが、まだ4時半だしさすがにまだ空いていない。元々お2人の所にお邪魔したことだし、ここで解散する。

最近池袋に来る時はほとんど日が傾いてからなので、前回行き損ねた光芳書店の本店に向かう。時間に余裕があるので、久しぶりに隅から隅までチェックする。最近はインターネット販売に力を入れているのか、店主がバイトの子に大声で指導しているが客に丸聞こえである。久しぶりに見て回ると、一部の棚の配置が変わっていた。

これといって目立つものはないが、買いそびれていた「鮎川哲也読本」(原書房・1998)が900円で出ていたので購入する。

1Fに降りてチェックしていると、谷沢先生が「雑書放蕩記」で絶賛している薄田泣菫「完本 茶話」(富山房百科文庫・1984)が上・中・下揃いで580円。難アリのような値札が付いていたが、開けて見てもどこが悪いのだか分からないような状態。富山房百科文庫の名前は知っていたが買うのは初めてなのでその大きさにビックリ。

外に出るとまだ6時過ぎ。どこに行こうか悩んだがとりあえず池袋古書館に。階段の所の300円均一棚で向井敏「紋章だけの王国」(潮出版社・1983)があったので手に取る。他には山本夏彦「恋に似たもの」(文春文庫・1986)が260円。

店を出ると時計は6時半を指している。このまま「古書 往来座」に行ってもいいのだが、せっかくこの時間帯に池袋にいるのだから更に足を伸ばすことにした。ターゲットはtaikutuotokoさんのホームグラウンド(?)江古田。西武池袋線の各駅停車に乗って3駅、一度も降りたこともなければ、下調べもなく行ってしまうあたり「親譲り(?)の無鉄砲」というべきか。最低限ブックオフがあるので取りっぱぐれはないだろう、という位のつもりでホームに降り立つ。上り線側に高田書房の看板が見えたので寄り道して確認。ということで高田書房のある北口から出る。

徒歩1分にして別の古本屋に出くわす。

「退屈男と本と街」に頻出する根元書房の北口店である。如何にも昔ながらの古本屋といった風情が漂う。3冊100円棚で目を惹いたのは青島幸男の訳だけがウリの「にわとりのジョナサン」(エコーブックス・1975)。

五木寛之 訳の「かもめのジョナサン」が売れたので、そのパロディも売ってしまえという二匹目のドジョウ狙いのキワモノだが、青島ファンとしては押さえておきたいところ。

将棋関係に意外な出物が多く、将棋ソフトの思考ルーチン論の古典、小谷善行・吉川竹四郎・柿木義一・森田和郎「コンピュータ将棋」(サイエンス社・1990)なんて古本屋では初めて見た。300円なら当然買い。好事家の間では幻の本となりつつある児玉孝一六段の「必殺!!カニカニ銀」(日本将棋連盟・1992)も300円なら無条件に買い。

さらに、神保町の某ボッタクリ店でも見かけたことのない永井英明「だから負けるこの悪手」(二見書房・1986)を発見。200円なら問答無用で買い。

店の中に入ると古い雑誌が一杯あり、何か凄いものが埋まっていそうな雰囲気なのだが、ぷいと外へ出たご主人がいきなり均一棚をしまい始めた。え、まだ7時過ぎなんですけど…。

ちらとレジを見ると閉店時間が7時…ありえねえよ。早々に会計を済まして退散。系列店があるらしいが、それは次の楽しみに取っておく。というか、多分行っても閉まってるだろうし。

先ほど見た看板に従って歩いていくと高田書房が見える。

中を覗くと大半がフィギュア等のオモチャで、本は漫画だけ。手ぶらで帰るのも癪なので、奥の奥まで虱潰しに探したところ最奥の棚で「○○○○○」(ミリオン出版・1992)を発見。これまた新宿の某ショップで3480円で並んでいたのが800円なので即決する。

これ以上先に進むと道に迷いそうなので来た道を戻り、踏切を渡る。確かこちら側にブックオフがあったはずとキョロキョロしながら歩いていると見慣れた看板が見つかる。

一階だけの狭い店舗だ。「退屈男と本と街」を見ているとポコポコ出物があるようなので期待に胸膨らませて探すのだが…何にもねーじゃん!というか、105円均一棚が貧弱すぎ!

今まで行ったブックオフのワースト5は東中野高田馬場梅島駅前・早稲田駅前(改装前)・14号墨田両国だが、これら以上の貧弱さ。23区内のブックオフは基本的にダメダメなのだろうか(例外もあるが)。結局買ったのは105円均一棚で見つけた中川信雄「英文法がわからない!?」(研究社・1996)だけ。

本編よりも編著者紹介がブッ飛んでて面白かった。
 大阪外国語大学イタリア語学科卒業。現在大阪府立八尾高等学校英語科教諭。AFS留学中アメリカ南部で人種問題に触れたことをきっかけに、現在は在日朝鮮人の人権問題を中心として平和、労働運動にも取り組んでいる。
 趣味はジョギング、ギター、作曲、歌、外国語を学ぶこと。英語だけでなく、イタリア語と朝鮮語も使えるmultilingualである。
イヤハヤ、難儀なセンセですなぁ(笑)。少なくとも英語の参考書に書くべき内容ではないと思う。

ブックオフを出てブラブラと歩く。あちこち散策するが古本屋らしき建物は見当たらない。「なか卯」で遅い夕食を済ませて駅に戻る。すると

南口のすぐそばに山本書店を発見。文庫本が一杯あるなかで山本夏彦の「かいつまんで言う」(中公文庫・1982)を買う。ダブっていそうな気がしたのだが150円なら許容範囲か。家に帰って確認したらやっぱりダブってた(笑)。つくづく記憶力の低下を感じる。

gesotokuさんの「滝沢オフレポ」はこちらです。
by haruhico | 2005-04-11 01:59 | 物欲戦隊ルサンチマン
<< 人、それを「負けおしみ」と言う 朋ちゃん、ハマり役に出会う >>